【広島の老舗】たこつぼ@八丁堀(広島)は三代目のトークが知識の泉の独演会だった!
こんにちは、なつみです。
大阪出張から広島入りしたのでさっそく広島の美味しいお店にやってきましたよ。
https://tabelog.com/hiroshima/A3401/A340101/34002931/
食べログ★ 3.92
この店主で三代目、戦前から続く老舗です。戦前は路地のどんづまりあたりにあり、たこつぼのように人があつまることから付けた店名とのこと。戦時下でも軍のお偉いさんが通ったため、食材が軍から支給されていたそうです。すごいお店。
いかにも老舗という風情のカウンターで大将の話を聞きながらいただきます。
私この一杯目のビールの写真好きでついついいつも撮っちゃう。
こんな感じで、たくさんの小鉢がどんどん、どんどん出てきます!
右のひたし豆、おいしかったなあ。ひたし豆は青豆を一度乾燥させて戻して作るんですって。枝豆だと思ってました・・・。実家のほうではお正月にかずのこと一緒にこのひたし豆を食べます。
いたら貝(いたや貝)あぶり。ホタテのような貝で、ホタテは両方がぷっくりしているけれどもこちらは片方は平ら、片方はぷっくりだそう。
大畠の鯛。大畠瀬戸という、山口県柳井市にある鯛釣りで有名な瀬戸だそうです。糸崎より西のタイを食え、というのが関西以西では言われる有名な文句らしく、それを聞いて以来、広島駅発糸崎駅行きのJRが目に入ってしょうがない。
糸崎の西には棚があるため若布が生える。その若芽を食べる小エビを食べるから鯛が美味いとのこと。通常鯛の餌はいかなごだけど、ここはそんなエビを食べているから豊かな味がするのだそうです。
お酒は賀茂泉さんの、たこつぼスペシャル。ボトルは普通のだけど、中はたこつぼ専用になっているとのことでした。
真鯵!脂がのっていて、おいしい!
つまみの焼き物。小エビ、銀杏、いかとんび、フレッシュなえだまめ。
いかのとんびは幼少時代なぜかよく食べました。父が酒飲みなので、私の幼少期の食の思い出はほとんどつまみ。銀杏はこの季節、とても色がきれい!
安芸の牡蠣!産卵をずらしてこの時期でも美味しく食べられるようにしたものだそう。身が大きく、この特製のネギごま油であつあつおいしい!
ずらりと、お刺身。
周防大島(屋代島)は伊保田のうには、北海道のものとはぜんぜん味が違う。なんというんでしょうか、さっぱりしているというか。
ニシ貝(アカニシ)は鮑のよう。鮑は草食でワカメや昆布を食べるけど、ニシ貝は肉食だそう。刺し身はこりこり、熱するとやわらかい鮑に対し、ニシは熱してこりこり。おもしろい。鯛、味、しゃこなどがたっぷり。
さざえ。こちらのサザエは波がおだやかなところで生活するため、トゲトゲが要らないそう。肝の奥の奥までまったく臭み・苦味がない!汁を飲み干せちゃいます。
お刺身を食べているそばから、どんどん次のつまみがやってきます。
なんと、生しゃこ!!初めて食べます。子持ちの生じゃことのことですが、みずみずしくやわらかく、甘い!!こちらは殻剥きが難しいため出しているところがほとんどないそうです。
とこぶしの肝ソース!とこぶしは鮑と異なり肉食だそう。
わさびは、信州のモチヅキ君の〜とおっしゃっていましたが、詳細はよくわかりませんでした。しかしキレイですっとした辛さで、これをつまみに日本酒が飲めます。
お次は焼き魚。(なんかのカマ焼きでしたが、忘れちゃいました><)
ひらそ(ひらまさ)、おきあじ
最後はひつむし。穴子たっぷり!
上万(うえまん)さんの青きな粉をまぶしたお餅!上万さんは広島の老舗の粉屋さんのようですね。
最後は、いちじくの姿煮ですが、私の知ってるいちじくの姿煮と違う・・・!いちじくの汁だけの甘さだそうです。これ以上煮ると崩れてしまう、その絶妙なところまでにして、冷やして出してくれています。
大将はとても粋な人で、毎月東京に芝居を見に通っているそうです。東京の老舗にも非常にお詳しく、食材の知識が泉のように溢れ出て、語り口は漫談のよう(笑)
私は東北出身、東京暮らしなので中国地方の食材は未知なものが多くとても勉強になりました。地名や店名、こちらの方言での食材名など知らないものもたくさんあったので、メモしてこのブログを書く前にはいろいろ調べました。瀬戸内海の食は本当に豊かですばらしい!このあたたかくおだやかな気候のように、あたたかく素敵な人達ばかりですし、食べ物も、鮮度がよく素材の味が光る!広島5日間の旅と言うと広島の人にも「あんんたどないすんねん、そんなに見るとこないけん…」と言われたけど、こんな豊かな食がある広島は、もっと長期滞在しても飽きないのではと思いました。
とても楽しい広島初日ディナーでした。ごちそうさまでした!